いびきの正体
いびき・睡眠時無呼吸症候群の治療は梅華会耳鼻咽喉科クリニックへ。兵庫県西宮市・芦屋市・神戸市。
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いびきの正体

いびきの正体

「いびき」を放っておくと命を脅かすかもしれない——と脅かしてしまいましたが、
ここではまず、「いびき」の正体を確認しましょう。

いびきのメカニズム

通常、人の目覚めているときの呼吸音は、他人にはほとんど聞き取れません。ところが、就寝すると「いびき」をかかない方がいると思えば、周りの人を目覚めさせるような「大いびき」をかく方もいるのはなぜでしょうか?
ここではいびきのメカニズムをお話しします。

通常、呼吸によって鼻や口から吸い込まれた空気は特別意識をしなくても、何の問題もなくスムーズに肺まで達します。ところが、何らかの原因でこの空気の通り道となっている「気道」が狭くなっていると、空気の流れが乱れて音が出ます。小学校で習ったリコーダーが鳴るのと同じような原理です。

また、空気が口の奥の上側の軟口蓋や口蓋垂(のどちんこ)を震わせて音を出すこともあります。そしてさらに、これらの音がのどや鼻で共鳴して拡大するので、大きな 「いびき」となるのです。

いびきの原因

どのような場合に気道が狭くなるのでしょう?一般的な原因には、次のようなものがあります。

舌が大きい
下顎が小さい
首が太くて短い
口蓋扁桃(扁桃腺)や咽頭扁桃(アデノイド)が大きい
口蓋垂(のどちんこ)が大きい
鼻が詰まっている
口呼吸をしている
口の周りの筋肉(口輪筋)が弱い
肥満

いびきをかきやすい人


例えばお子さんの場合、鼻に病気で鼻が詰まって口呼吸になっていたり、アデノイドが通常より大きくて気道が狭くなって「いびき」をかいている場合がよくあります。

一方、高齢者になると、舌やのどの筋肉が弱くなるので、就寝時に仰向けに寝ていると舌が口の奥の方に下がって気道が狭くなります。

また、肥満も「いびき」の大きな要因です。日本人は欧米人に比べると、口やのどの体積が小さいことが分かっています。
そこで、少し太ってのどに脂肪がつくと気道が狭くなりやすいのです。

また、「いびき=男性」と思いがちですが、実は、女性でも「いびき」に悩んでいる方が結構います。
ある報告では、男女合計約3000人に行ったアンケート調査では、男性の41.5%、女性の15.1%——が「いびき」をかくということです。
女性の「いびき」は、顎が小さいことが原因であることが多いようです。

特別な場合のいびき

普段はほとんど「いびき」をかかないのに、特別な場合だけ「いびき」をかくことがあるのは皆さんご存じのとおりです。
生まれてから、一度も「いびき」をかいたことがない人はおそらくいないでしょう。

激しい運動などをした場合

まず、激しい運動を長時間したり重労働をつづけた場合、その疲れが溜まってくると「いびき」をかくことがあります。それは、疲れを回復しようとして睡眠が深くなることが原因です。
深い眠りの場合、舌やのどの筋肉は緊張がなくなるので舌がのどの方に下がって気道が狭くなることで「いびき」をかきやすくなります。

お酒を飲んだ場合

ちょっと深酒をしたときにだけ、「いびき」をかく方もいます。
二日酔いの日に顔がむくんだ経験は皆さんも経験があると思いますが、同様にお酒でのどもむくみます。
実は、アルコールには体に水分を貯める働きがあるのです。酔って眠ると、のどのむくみによって気道が狭くなるために「いびき」をかいてしまうのです。

旅行先や出張先の場合

旅行や出張でホテルに泊まったときだけ「いびき」をかく方もいます。同室の方に「夕べは寝られなかった」と言われたことはありませんか? 
家では「いびき」をかいたことないのに——と不審に思われていることでしょう。
ホテルの部屋は、エアコンにより湿度が低く、鼻やのどが乾燥しやすい状態です。鼻が乾くと鼻呼吸がしにくいので口を開けて口呼吸します。 口を結んでいると舌は上顎と下顎に挟まれていますが、あおむけに寝て口を開けると舌がのどの方に下がりやすくなって「いびき」となってしまいます。

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