時と場合によっては誰でもかく「いびき」。放っておいていいのでしょうか?
ここでは、心配ない「いびき」と心配な「いびき」のお話をします。
周りの迷惑が迷惑する・しないはさて置き、当の本人がグッスリと熟睡して、翌日も元気で支障なく過ごせるような「いびき」は、「単純いびき症」あるいは「原発性いびき」と言って、通常あまり心配はありません。
枕の高さやベッドの硬さなどが原因となっている場合もあります。枕を自分に合ったものに替えたり、寝る向きを変えるだけでも「いびき」が軽減されることがあります。
また、激しい運動をして非常に疲れていたり、深酒をした——などのようにある特別な場合にだけかく、思い当たる節がある「いびき」も心配ありません。
周りの人を寝覚めさせる「大いびき」の後、呼吸がしばらく止まり……、心配して見ていると、
「ガガア〜」っと再び「いびき」が再開する。毎晩、このような状態が何度も繰り返される場合は、要注意です。
「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」という病気の可能性があり、他の生活習慣病などの原因ともなります。
早めに耳鼻科などの医療機関を受診することをお勧めします。
また、いつもは「いびき」をかかない方が、急に「大いびき」をかき始めた場合は、大きな病気が発症した可能性もあります。
脳出血や脳梗塞などの脳卒中で意識障害を起こすと、舌がのどの奥に下がって「いびき」をかくことがあります。
睡眠中の脳卒中は気付きにくいものです。一緒に寝ている家族が、突然の「いびき」に気づいたときには、意識状態の確認などをして、場合によっては救急車などの手配をしましょう。