睡眠時無呼吸症候群の主な種類と原因
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睡眠時無呼吸症候群の主な種類と原因

睡眠時無呼吸症候群の主な種類と原因

閉塞型無呼吸(OSA:obstructive sleep apnea)

呼吸運動はしているものの、上気道が閉塞して口や鼻からの気流が停止し、無呼吸・低呼吸になるタイプです。
このタイプの方は、睡眠中の筋弛緩によりのどの奥にあたる軟口蓋や舌根部が下がり、気道が狭くなって気道を閉塞することで発症します。また、要因として、小顎、下顎後退、軟口蓋肥大、口蓋扁桃肥大、巨舌、もともと上気道が狭いこと——などがあり、乳幼児の特徴として、アデノイドの肥大が挙げられます。
これらの要因に肥満が加わると、無呼吸や低呼吸がひどくなり、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状も悪化します。

中枢型無呼吸(CSA:central sleep apnea)

脳の呼吸中枢からの指示が停止するために、呼吸運動が消失して無呼吸を起こすタイプです。脳血管障害・心不全などによる呼吸中枢の障害が原因と言われています。

慢性心不全を起こしている方には、睡眠時無呼吸症候群(SAS)が高頻度に現われます。

混合型無呼吸(MSA:mixed sleep apnea)

中枢型無呼吸(CSA)で始まり、途中から閉塞型無呼吸(OSA)に移行するタイプです。

身体に与える影響と症状

主な体への影響は、慢性的な睡眠不足と血中の酸素不足です。
慢性的な睡眠不足は、起床時のだるさやイライラを感じさせるだけではなく、昼間は強い眠気を覚え、集中力を欠くことに繋がります。
そのため、仕事や勉強の効率が上がらないばかりか、重大な事故を起こすおそれもあります。
また、血中の酸素不足は、高血圧や不整脈、心疾患をはじめとする生活習慣病の発症リスクを高めます。

症状1:いびき

たかが「いびき」とあなどっていませんか? 
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の典型的な症状に「いびき」があります。

いびきは、気道が狭くなって笛のように気道壁が震えることで生じます。特に、無呼吸状態から呼吸が再開するときに「ガガアーッ」と大きな「いびき」をかくことが特徴的です。傍から見ると、「いびき」をかいて熟睡しているように見えるかもしれませんが、実際には、気道が狭くなって空気のとおりが悪い状態です。決して、良い眠りとは言えません。

一時的な「いびき」は心配ありませんが、慢性的に「いびき」をかいていたり、「いびき」が止まったかと思うと、突如「ガガアーッ」と再開する場合は、注意が必要です。

症状2:夜間のトイレ回数の増加

無呼吸・低呼吸により、胸腔内の圧力が下がり、心臓に戻ってくる静脈の血液量が増えます。すると、心臓に負担がかかり、利尿ホルモンが持続的に分泌され、結果、トイレ回数が増えると考えられています。また、通常寝ている間は、副交感神経が優位に働き、尿が作られにくい状態となっていますが、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の場合は、睡眠中も脳は起きている状態なので、交感神経が優位になっています。そこで尿が起きている時のように作られ、夜中に何度もトイレ通い——となるわけです。

ここで一つ注意が必要なのは、中高年の男性は、前立せん肥大でも夜間の頻尿が起こります。泌尿器科で前立腺肥大かどうかの診断を受けていただくことも重要です。

症状3:日中の我慢できない眠気・起床時の熟睡感がない

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の方は、睡眠中に身体は寝ていても脳は起きている状態です。そこで、本来の質の良い睡眠がとれていないので、慢性睡眠不足。朝起きた時に熟睡感がなく、日中ボーっとしたり、ふと気が付くと寝ていたりします。
大切な会議の最中に居眠りが出るようなら要注意です。

症状4:集中力の低下

睡眠は、脳と身体の疲労回復に大切な時間です。特に大脳を休ませて修復させるのに、必要不可欠なのが睡眠です。質の良い適切な睡眠をとれないと、集中力が欠け、効率のよい仕事や学習ができないばかりでなく、大きな事故を起こすなどの危険も伴います。

こんな方は要注意

上述のような症状が当てはまる方は、もしかすると睡眠時無呼吸症候群(SAS)かもしれません。
まずは、自己診断チェックをしてみましょう。
そして、SASが疑われるようでしたら、専門医の診断を受けてください。

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